踊るシヴァ像 ナタラージャ
写真は、ヒンドゥー最高神シヴァの異形『ナタラージャ』。
今回のNY滞在中、ある人にいただいたものだ。m(_ _)m
現在表参道のエントランスにて毎日踊っていらっしゃる。
シヴァの化身『ナタラージャ』は、踊りの神様である。
その踊りは宇宙のリズムであり、世界を滅ぼし再生へ導く。
インドでも、古代より、歌や踊りは神聖なものだったのだ。
私は長いこと音楽の世界で生きていたが、ライヴ会場でも、
レコーディングスタジオでも、たとえプリプロの時だって、
「神様が降りて来る」という感覚の瞬間は、やはりあった。
神様がいるとしたらば、美しいものを愛でるに違いないし、
心震えるほど美しい波動を紡ぎ出す者たちを愛するだろう。
その波動はあまりに愉しくもあり、また悲しいほど美しい。
ともすれば、宗教では苦行のみが求められる。
無論、そういう場面が多いだろう。
けれども、歌や踊りのその旋律やリズムは神に通じている。
その世界を身体で理解出来ているのは、とてもラッキーだ。
実は、昨夜、集まっていたのは、音楽家ばかりだったので、
何だかそういう話にもなっていたっけな。
ありがたやありがたや。
インドの物語では、シヴァを嫌う仙人達が、彼を殺そうと、
虎を向かわせたが、その虎の皮をはいで体に巻き付け踊る。
毒蛇を投げつけると、その蛇をネックレスにしてしまった。
悪魔を放つと、それを踏みつけながらも踊りは止まらない。
と、これはどうしたことかと、仙人達が天界を見上げれば、
神様達の全員がシヴァの踊りに見入っていた、というお話。
なるほど、それはとてもよくわかる話だ。